どたばた山日記(その6)
空沼岳-札幌岳縦走路にて ●笹刈りでの不思議な出来事 (平成12年10月14日)

  こんないいことがありました。「山の道を考える会」主催の空沼岳-札幌岳縦走路の笹刈りに参加した
時の本当にあった話です。私も実際に見ていたので確かです。こんな不思議で偶然な出来事ってあるんですね。
この縦走路は猛烈な千島笹が覆い繁り、廃道に近い状態で、山小屋(万計山荘)に一泊して2日間にわたって
総勢45名で実施したものです。
 1日目午後3時に切り上げ下山する時間がきたので、豊滝隊b、d、eが集まった。e隊の一休さん(Iwa
さんはくりくり坊主頭のため山仲間での呼び名は、一休さん)が軽快に最後の仕上げをしていた所、笹刈り機
の円盤が「ガタガタ」と異音がしたので、エンジンをストップ(この音は私も聞いていた)。円盤を止めてい
たナットが緩んだらしい。ふと見るとストップした笹刈り円盤のほんの10cmくらい前の笹藪に、角材で作
った1m余の墓標がある。
 よく見ると昭和56年10月16日に29才で亡くなった女性の名前が書かれている。戒名も書かれている。
何で亡くなったかは定かではないが、もし、生きているとすると48歳になる。不思議なこともあるものだ。
もう少しで墓標を傷つけるところだった。その寸前で、笹刈り機が使えなくなるとは…。
一休さんが、お坊さんに見えたのかな?

さっそく、d班のIgaさん、あのQさんが、墓標の廻りの笹を刈り、綺麗になった墓標の前で、みんなで手を
合わせた。こんな凄い笹藪の中で、誰も訪れることもできず、ひっそりと立っていたんだと思うと、きっと亡
くなった人は喜んでいるのではないかと思いました。
命日の前に墓掃除をして、みんな心晴ればれした気持ちで下山しました。

墓標の周りの笹を刈るあのQさん
みんなで手を合わせた後、パチリ


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