コース名 | ピリカペタヌ沢コース GPSトラック図 2日目:13.7km。累積標高:1425m。総所要時間:13時間 |
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登山日 | 2020.8.27(木)~29(土) 676分岐手前にテント泊(二泊三日) |
天候 | (1日目)晴れ。帯広:32.2℃(2日目)晴れ。帯広:33.3℃(3日目)曇り後雨 |
道路情報 | 2016年豪雨で戸蔦別林道も被害に遭ったが修復された。ピリカペタヌ沢に沿った林道は入口ゲートで閉鎖。そこから歩く。林道は所々崩壊。その都度河原のゴーロ帯を歩く |
所要時間 | ●ゲート(車)~テン場:2時間40分 ●テン場~山頂:6時間40分 ●山頂~テン場:5時間50分 ●テン場~ゲート(車):1時間40分 休憩時間含む |
参考タイム | (8月27日)【11:40】ゲート(2゜40')676テン場【14:20】 ( )は休憩時間含む | (8月28日)【5:20】676テン場(4゜20')大滝(2゜20')【12:00】山頂【12:30】(5゜50')676テン場【18:20】 ( )は休憩時間含む | (8月29日)【7:00】676テン場(1゜40')ゲート【8:40】 ( )は休憩時間含む |
山行メモ | 北海道百名山118座で残っているのは札内岳となっていた。山は逃げないけど歳を重ねるごと体力が逃げる。半分は諦めていた。今年か来年が限界と思っていた。こうなると北海道の沢登り第一人者のganさんにお願いするしかないと、意を決してメールを入れると即答で快諾。日程やメンバーが二転三転したが、心強いKちゃんがメンバーに加わり、二人のガイド付き無料プライベート山行となった。 | 【8月27日】私の車で行く。拓成橋を渡った広場で身支度。戸蔦別林道は修復されて快適。ゲート前に駐車して出発。沢沿いの林道を歩くがすぐに崩壊しており河原に降りる。広いゴーロ帯には流木が多く我々の進行を妨げる。直射日光が容赦なく照りつけ汗が滴り落ちる。重装備も重なり私のペースがガクンと落ちる。必死にganさんに付いていくが牛歩のごとく進まない。短い時間なのにすっかりバテでしまった。ganさんは八ノ沢まで無理と思ったらしくテン場適地を捜しに行った。100m先から「あったぞー」と手招き。正直、これで歩かなくてもいいと体の力が抜けた。焚き火用の流木を集め、食担のKちゃんは夕食作り。さすが女性、きめ細かい料理。ピータンは初めて食べた。豪華な料理にビールと日本酒、一気に酔がまわり饒舌な私と変身した。温かい焚き火は心地よく最高の気分。19時就寝 | 【8月28日】アタックの日も暑くなりそうだ。サブザックに必要なものを詰め出発。40分ほどで八の沢出合い。大量の土石や流木が出合いに溜まっている。その荒れ模様は想像を絶する。ganさんがテン場を見に行く。数カ所あったらしいが、676テン場が一番と言って戻ってきた。九の沢が過ぎてから安定した沢形となってきた。1100mごろから小滝群が現われだした。本格的に沢登りとなり次から次へと滝を越えていく。左に残置ザイルがある滝は右から3人ともフリーで登る。Kちゃんが30mザイルをテントに忘れてきたと叫ぶ。ganさんも驚いていたが、確認しなかった自分の責任と言う。さらに私に行ける所まで行くが危険と感じたら命が大事なので戻ると宣告される。ここで奇跡が起きる。左の下部が石に埋まった残置ザイル5mをganさんが切り持っていくことにした。このザイルで登り1箇所、下り1箇所で助けられる。今度は私が遅れ出す。ganさんから私の荷物をKちゃんと分担して持つがプライドを捨てますか?と言われる。お願いします!と即答。軽いと思っていてもじわじわと体力を奪うようだ。それでも二人より遅れる。二人は会話をしながら余裕で登っていく。1400mの大滝は左の残置ザイルのお陰で簡単に越える。1540で源頭となり水を汲む。1550涸れ分岐を右に進む。ここからは背中に太陽を背負う木陰の無い急な登り。私の体力も限界に近づいてきた。ganさんから「12時30分まで頂上に着かないと戻る」と二度目の宣告を受ける。それからはMAXの心拍数が1時間半以上続いたように思う。ganさんから「ゆっくりでもいいから休まず歩いてね」とアドバイス。こんなに苦しい山行は思い出せないほど辛かった。それでも足を動かしていれば何とかなるかと自分を叱咤激励する。二人は山頂手前で待っていてくれ、最後は朦朧としている私を一番に三角点にタッチさせてくれた。最高の眺望。二人は山座同定をしているが、私はそんな余裕もなくバッタンキュー!山頂で15分寝る。それから起き上がり山座同定。目の前のカールを抱いたエサオマン、妙敷山から幌尻岳の国境稜線の山々。芽室岳。ナメワッカ、イドンナップの左にカウエクとピラミッド峰。春別岳など息をのむ眺望が展開した。Kちゃんも初登頂でこれまた嬉しい。記念写真を撮って30分滞在して下山。下山も絶対、大怪我をしないと慎重に下るので遅い。ganさんが最後まで見守ってくれた。2回スリップして岩盤の上に転倒したが大丈夫だった。背骨は結構強いものだと再認識。借用した残置ザイルは同じ滝の左岸に設置した。右岸より落石が無く安全とのことだった。ヘッドランプを覚悟したが暗くなる30分前にテン場に着いた。総時間13時間だった。今日の食担は私。沢シューズのまま。冷やしソーメン、尾西のアルファ米、アマノフーズのカレーでさっと作った。ソーメンは喉越しがよく、カレーも美味しいとの感想だった。ganさんは早く就寝。私とKちゃんは焚き火で話をして21時過ぎに就寝。夜中に起きて、残った酒を飲みながら裸になって一人焚き火。至福の一時を体験した | 【8月29日】今日は午前から雨予報だった。テントを撤収して早めに下ることにした。往路と違うルートだったりしながらも時間をかなり短縮してゲートに到着した |
温泉 | 帯広の「自由が丘温泉」。440円(JAF割引で410円) |
(2日目)
下山でより安全な左岸にそのザイルを設置 |
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